ながはま森林マッチングセンタ―事業概要


【基本方針】

 ながはま森林マッチングセンターでは、森林・山村地域における課題(過疎化・後継者不足・豊富な森林資源の活用等)に対して、これまで森林山村資源の魅力の発掘・発信、関係人口や交流人口の増加を推進してきました。その結果、様々な形による森林空間利用等による新たな森林山村資源の活用やそれらを活用する地域リーダーとなる人材発掘も進んできております。

 今後は、これまで掘り起こしてきた山村地域の資源に焦点をあて、資源を活用した森林サービス産業等の事業化や、副業、兼業による農林水産業への就労機会の創出、プロボノ(*)人材等の人材育成・確保を進めることによって、より深い関係人口や交流人口の増加を図るなど、森林・山村地域の活性化モデルとなる取組みを進めることとし、地域のステークホルダーが外部人材とともに、地域資源の活用における協力者、実践者として参加する下地づくりを目指してまいります。

*プロボノ:社会人が自らの専門知識や技能を生かして参加する社会貢献活動(引用:特定非営利活動法人中部プロボノセンターHP)


【重点取組事項】

(1)森林空間等を活用した森林サービス産業の推進

 これまで掘り起こしてきた森林山村資源の事業化を目指して、森林資源の潜在的な価値に着目し、観光や教育、健康づくり等に森林空間を活かしていきます。

(2)地域への交流人口・関係人口の創出

 森づくりや林業体験等の関心を高めるために、森林資源活用講座、技術習得講習会等を定期的に開催します。

 SNS(フェイスブック・ツイッター・インスタグラム等)の活用等による情報発信を行います。

(3)企業や学校等との連携に向けた取組

 CSR・CSV活動、SDGsの取組みを実施している企業等の、健康経営や研修等に対する森林山村資源の利活用への伴走支援をしていきます。


【事業内容】

●『やまと都市をつなぐ』森林山村地域活性化事業

(1)森林ビジネスモデル事業

 これまでに掘り起こしてきた「森林山村資源の販売や森林空間利用、半林半X就労」などを活用したビジネスモデルの確立を目指します。

①森林資源ビジネスモデル事業

 メープル・アロマ部会、グリーンウッドワークビジネス等の森林資源を収益性のある魅力あるコンテンツに向けた方策等について調査検討を行います。

②森林山村地域魅力向上事業

 都市住民等を対象に森林山村地域の資源を活かした効果的なイベ ントを開催します。

③林業就労実践事業

 山村地域で都市住民等が山の仕事を体験することにより、 林業に携わる機会 を提供します。

 また、自伐型林業への足がかりとなる「半林半X就労の推進」および「森の資源を活用しての魅力ある地域再生への体験活動」により、移住への動機を高めます。

④事業化検証

 A.事業化検証委員会:森林サービス産業ビジネスとして展開していくにあたって、問題点や課題等を検証します。

 B.コンサルティング:森林サービス産業等の事業化に向けて、専門家から経営的アドバイスを受けます。

(2)地域リーダー等の人材育成事業

 これまでに各地で育成されてきた森林ガイド等を、より地域に深くかかわり、地域リーダーとなる人材として育成していきます。

①山村都市マッチングコーディネーターの設置

 山村の課題相談や都市側(企業等)の課題解決につながるマッチングコーディネートの推進を実施致します。

②人材育成研修会

 年4回程度、人材育成研修会の開催を予定しています。


●メープル部会(西浅井町山門)

メープル部会員 2023.2.17

●アロマ部会(小谷上山田町どっぽ村)

講師:山下智道氏 2022.11.05

●グリーンウッドワーク(木之本町金居原)

講師:鈴木孝平氏 2022.6.26

●馬と森を歩く森林リトリート(西浅井町)

講師:隅田あおい氏 2023.5.20


●山仕事体験(余呉町ウッディパル余呉)

指導:長浜市伊香森林組合 2022.7.8

●山仕事体験(古橋亀山茶園)2022.9.16

指導:㈱ふるさと夢公社きのもと

●集福寺かよえる森プロジェクト

太極拳(集福寺市有林)2021.11.20

●生態的に見た広葉樹施業(研修)

講師:横井秀一氏 2023.3.6‐7



●自然と人の共生事業

 奥びわ湖・山門水源の森の生物多様性の保全、森づくり活動等の受け入れおよび魅力発信によって、森林を皆で守り育てようとする意識の高揚と定着、森づくりへの県民参加の拡大と気運の醸成を図ります。


●やまを活かす巨樹・巨木の森保全事業

 琵琶湖源流域(長浜市木之本町等)の水源の森に残されてきたトチノキ等の巨樹・巨木林の保全活動等に対して、伴走型支援を行うとともに、エコツーリズム的視点による地域資源を持続可能な形で活かす取組を推進していきます。

(1)地域資源の掘り起こし

 森林資源や歴史・文化といったエコツアーの素材となる金居原地区の地域資源の調査を実施し、調査結果をエコツアーに結びつけていきます。

(2)地域の方によるエコツアーの実施に向けた体制作り

 エコツアーが円滑に実施できるように、基盤整備を行うとともにガイドのスキルアップ研修会を開催します。


●金居原FW春のコース整備

限定メンバー 2022.4.20

●金居原FW野鳥観察会(土倉)

講師:植田潤氏 2022.6.9

●金居原FW樹木観察(土倉)

講師:三浦豊氏 2022.7.17

●金居原FW植物観察(土倉)

 講師:森小夜子氏 2022.8.22



●森林マッチング推進事業

 林業や森林資源活用に関する「担い手の確保・育成」のために、農山村地域や地域資源における魅力向上、情報発信に取り組むほか、「森林の利活用に必要な専門技術や知識を実践する講習会」を開催します。身近な森づくり活動や体験交流事業等を通じて、「地域内外の多様な人材の参画」と「森林資源の利活用」を促進し、農山村地域の活性化を目指します。

1.森づくり活動支援事業

(1)森づくりマネージャー兼コーディネータ

 森づくりマネージャー兼コーディネータ並びに補助員を設置し、当センターの運営業務を行っています。

(2)森林の利活用に関する相談窓口

 森林の利活用に関する様々な相談に対し、活動団体や人材の紹介、活動場所の斡旋等を行い、森づくり活動を行う人を支援しています。

(3)担い手育成用資機材の貸出

 「長浜市が所有する林業関連資機材」を「森づくり活動団体等」に貸し出しすることにより、森づくり活動を支援しています。

 また、安全に使ってもらうための取扱い講習会を実施し、良好な状態で利用できるように消耗品の交換や軽微な修繕等による適切な管理をしています。

2.森づくり活動実践事業

(1)森林山村資源の活用に向けた講座や研修の開催

 森林山村資源の利活用に必要な知識や技術を段階的に体系立てて学ぶことができる連続講座を開催し、受講者の着実な技術向上を図ります。

 開催講座:チェンソー安全衛生講習・刈払機講習・チェンソー実践研修・ロープワーク、チッパー、シイタケ菌打込み等

(2)実践活動の機会提供および実践フィールドの整備

 活動の定着化および、森林山村資源の経済的活用を推進するにあたり、林業技術の実践、特用林産物や薪の生産等が行えるフィールドを整備し、

 意欲ある活動者が実践的に携われる機会や仕組みを設けています。

(3)研修等の企画・技術支援等に係る相談員の配置

 相談員を配置して技術支援を行うとともに、活動者同士の連携や組織化等を促し、活動者の主体的な取組に発展させる。


●チェーンソー安全衛生講習会

講師:原田勤氏 2022.0927-29

●刈払機講習会(木之本町古橋)

講師:原田勤氏 2022.719

●樹木粉砕機操作作業講習(古橋)

講師:農業機械整備会社 2022.826

●原木シイタケ植菌体験(田根)

講師:梶川祐太氏 2022.3.3-4



3.森づくり活動拡大・連携事業

(1)身近な森づくり活動や体験交流事業等の実施

 企業や教育機関等が森づくり活動および、森林山村資源の利活用に対する理解を深め、それらの活動に対する協力や自らの実践につながるように、植樹体験や桜の保全等の身近な森づくり体験事業を開催する。

(2)森づくり活動等に関する普及啓発・情報発信

①森づくり活動や森林山村資源の利活用に関心度の高い市民層、企業等をターゲットに情報発信を行います。

②多様な発信媒体を活用した広報を行います。(プレスリリース・HP・SNS・寄稿等)

③市内の森づくり団体やその活動内容等に関する情報発信(随時更新)

(3)気軽に森林活動を体験できる機会や活動者との交流機会の提供

 地域住民や森林所有者が森林への関心を高めるとともに、活動者(外部人材・移住定住者を含む)との相互理解に繋げ、両者の橋渡しを行っています。

(4)企業や学校等との連携による森林の活用方策の検討

 木材生産以外の森林の価値を高め、森林の利活用を推進するため、企業や大学等の教育機関との連携を通じて、新たな活用方策を検討・試行しています。


●長浜の自然と森に親しむ体験交流・保全事業

 市内の中山間地域(活動区域)における地域活力を高めるため、活動区域の魅力発信および地域間交流促進を目的に、地域資源の保全や保全活動団体の育成・支援に取り組むほか、森林や桜並木、自然公園等の地域資源を活用した体験学習や交流事業を行っています。

1.森林環境保全員による自然や景観の保全活動

 中山間地域にある未利用資源の調査・発掘等に取り組むほか、奥びわ湖・山門水源の森や奥びわ湖湖岸の桜並木等をはじめとする地域資源の保全活動を推進しています。また、地域資源を活用し、地域の魅力発信や体験型観光の実践、都市住民等を対象とする関係人口の創出・拡大に取り組んでいます。

2.木育推進事業

 教育・保育施設や一般公募の親子等を対象に、地域資源を活用した木育や自然環境教育の機会を提供し、自然を慈しむ心や地域の愛着心を育みます。

3.奥びわ湖桜並木保全業務

 奥びわ湖の湖岸と奥びわ湖パークウェイの22kmに渡り3,260本の桜並木が続いており、そのうちの6割強の桜が「テングス病」に感染しています。

 病変枝の選定による防除活動を進めるほか、テングス病抵抗性がある品種への植え替え等の検討をしていきます。

(1)奥びわ湖桜並木テングス病防除活動

 「被害拡大防止区域」を中心に、テングス病の感染が拡大しないように、桜並木の巡視活動を行うほか、被害甚大木における病枝の剪定と切断面の保護を行う。

(2)奥びわ湖桜並木保全構想の改定

 病枝の剪定等による感染拡大防止から、抵抗性品種への更新による感染予防を保全活動の中心に切り替えることを視野に、取り組みを行っています。


●桜守講座2022秋/大路地区

講師:松井章泰氏 2022.11.25

●桜守講座2022秋/三田地区

講師:松井章泰氏 2022.11.25

●桜守講座2023春/大路地区

講師:松井章泰氏 2023.4.29

●桜守講座2023春/三田地区

講師:松井章泰氏 2023.4.29